老後2000万円問題も記憶に新しい今日、サラリーマンの皆さんは投資についてどのようにお考えでしょうか?
「お金をもってなければもうからない」「年間10万円じゃ意味がない」「サラリーマンなんて無関係だろう」
そんな声が聞こえてきそうですがそれこそが海外からみた日本の金融リテラシーの欠如だと考えています。
日本人が知らない「お金」を理解することで一度に大金を手にできないサラリーマンこそ必要な対策であると理解できるでしょう。

サラリーマンが投資をしないと老後どうなる?

サラリーマンの家計で投資のための運用資金を予算に組み入れている方は全体からみれば少数でしょう。
世界の常識では毎年2%物価が上昇することになっています。
これは国際機関が人間の寿命やビジネスマンでいられる年齢を加味して、資本主義の発展のために共通認識を持っている数字です。

インフレが起きても100円は100円である

日本国内にいるだけでは意識しませんが「100円の価値」はいくらでしょうか?
この質問だけでは意味がわかりませんね。
では1990年代、自動販売機のコーラはいくらでしたか?
110円くらいでしたよね

では2020年、自動販売機のコーラはいくらでしょうか?
130円を超えていますよね

そうなんです。数十年で同じ自動販売機で同じ商品を購入しようと思っても同じ金額では購入できない、これがインフレです。

金額変わらず商品が小さく、見えないインフレも

こんなたとえを出すと聞こえてくる「全然金額変わってない商品」はどう説明するのかという質問。
お菓子業界などよく見かけるのですが
うまい棒はずっと10円
10円ガムも10円
30年たっても金額据え置きなんですね。

こういったケースの場合いくつか要因はありますが

  1. 商品のサイズや原材料を変更して維持
  2. 従業員の給料や徹底的なコストカットをして維持

が理由の多くを占めています。
実際には30年前より品質が下がっているか、企業の待遇が下がっているまたは設備投資が減少しているということなので良いことではないです。

サラリーマンの貯金は35年後には半額?

世界の常識「インフレ率2%」ということは35年間100万円をタンス預金に入れておくとどうなるのか?
100万円で諭吉の枚数に変化はありませんが100円のコーラが200円になっている世界が待っています。
つまり、貯金した35年前は1万本購入できたコーラが5000本しか購入できない事態です。

お金はほっといたら相対的に価値が減少してしまうんですね。

老後資金を守るために資産形成を

とはいえ今まで触れたことのない世界を吸収していかなければならないわけですから不安は付き物ですよね。
特に投資には必ずリスクがあるので日本人の大好きな安心安全とは無縁の世界、飛び込むには相当な勇気が必要でしょう。
先ほども申し上げた通り、ただ何もしなければお金の価値は半分になるので動かないリスクはしっかり認識したうえで読み進めてください。

誰でも可能「積立投資」

「投資を始めるには数千万ないともうからない」
まだそのようにお考えの方は先ほどの話題にもありました通り目的が違いますので意識を変えていきましょう。
お金の価値ができる限り減らないように、時間をかけて成長する証券に変えておく必要があります。

ですからギャンブル的に儲ける必要は全くなく最初は「毎月5000円、1万円をコツコツ積み立てる」だけで良いです。
しかも、この積立投資はネット証券等で毎月自動的に手続きを行えますのでただ口座にお金を入れておくだけで解決です。
手間も掛からず自分の資産が守れるのならばやらない手はないですし、これはお金がなくても取り組めることです。

基本的な種類を覚えましょう

投資と一言にいっても様々な商品があります。
その中でも代表的な「株式」「債権」「投資信託(ETF含む)」の違いやメリットデメリットは押さえておく必要があります。
一言で表すと

株式:企業成長による価値の増大と配当で株主還元
債権:会社や国が発行する債権を購入することで出資、数年後に数%利息を上乗せして出資金が買い戻される
投資信託:運用会社にお金を預けることで様々な株式や債券、コモディティに投資することができる。

とりわけ、知識がない人でも時間をかけずに投資できるのはすべてをお任せできる投資信託になるケースが多いです。

良い投資と悪い投資

良し悪しは本人が決めること、あくまで主観ですがここでは私が考える「将来的に役立つ投資」を良い投資と呼んでいます。
そうでないものは悪い投資として、あなたの資産・知識・経験にしっかり刻まれるものを選ぶようにしましょう。

良い投資の一例

  • インデックスの投資信託等、積立投資(安全に資産を守る)
  • 世界株式への分散積立投資(地域を分散してカントリーリスクを軽減)
  • 限度額を決めた個別株投資(リスクさえ限定すれば勉強になる)
  • 限度額を決めたFX(リスクさえ限定すれば勉強になる)

なんでもやってみたら良いと思いますし、上記の投資内容をしっかり勉強したうえで取り組むのでしたら良いと思います。
一にも二にも勉強、対象は何でもよいですが自分が理解できるものでリスクバランスをしっかり検討できるものを選びましょう。

悪い投資の一例

良いものがわかれば悪いものは簡単です。
「わからない」「よさそう」「〇〇に勧められたから」がダメということです。

  • 知り合いが始めた自動売買、わからないけど乗っかってみよう
  • 投資信託の内容はまったくわからないけど利回りがいいから
  • 目的はないけどやらないとまずそうだから

のようなものはすべてNGです。
投資はあなたの大切なお金を守ったり増やしたりできる一方、お金を投じるだけの簡単な作業ですからすぐにやってる気になってしまいます。
大事なことは「目的に合った投資を選択しているか」ですのでまずはしっかり将来設計をしてみましょう。

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